コマンド道場
再帰 CTE難易度 ★★★★★

部署の階層をたどる

busho テーブルの親子関係(parent_busho_id)をたどって、すべての部署の階層を求めてください。最上位の部署(親を持たない部署)を階層 1 とし、その配下を 2、さらにその配下を 3 とします。列は「部署名, 階層」の順、階層の小さい順に並べ、同じ階層のときは部署番号(busho_id)の小さい順にしてください。

この書き方が使えない製品があります そのまま使える: PostgreSQL / MySQL / MariaDB / SQLite

  • SQL Server では使えませんWITH RECURSIVE(再帰)
  • Oracle Database では使えませんWITH RECURSIVE(再帰)

未確認: IBM Db2

製品ごとの対応表(実測)を見る

  • SQL Server と Oracle では RECURSIVE というキーワードを書きません。WITH だけで書き、自分自身を参照すると再帰になります。
  • Oracle には CONNECT BY という独自の書き方もあります。MySQL は 8.0 以降、SQLite は 3.8.3 以降で再帰が使えます。
  • 打ち切る条件を書き忘れると止まりません。UNION ALL の下側に、必ず終わりの条件を入れてください。
● 起動中…

この問題で使えるテーブル(名前をタップすると入力できます)

7

NULL
🔑int不可
text不可
int
データを見る(先頭 5 行)
busho_idbusho_nameparent_busho_id
1経営NULL
2開発1
3営業1
4管理1
5基盤2

18

NULL
🔑int不可
text不可
int
int
numeric(10,0)不可
date不可
date
データを見る(先頭 5 行)
shain_idnamebusho_idjoushi_idsalaryhired_ontaishoku_on
1鈴木1NULL9800002014-04-01NULL
2佐藤217200002016-10-01NULL
3田中225200002019-04-01NULL
4中村225300002020-04-01NULL
5小林224450502024-04-01NULL

解説

結論

深さが決まっていない階層をたどるには WITH RECURSIVE を使います。

★なぜ結合では書けないのか: 「親をたどる」を JOIN で書くと、1 段ぶんに 1 つの JOIN が必要です。3 段なら 2 つ、5 段なら 4 つ。つまり階層の深さを SQL を書く時点で知っている必要があります。組織図やカテゴリのように深さが変わりうるデータでは、この前提が成り立ちません。再帰は「増えなくなるまで繰り返す」ので、深さを知らなくても書けます。

★形の読み方

・UNION ALL の前 … 起点(ここでは親を持たない部署)。1 回だけ評価されます。・UNION ALL の後 … 「いままでに見つかった行」と元の表を結合して 1 段進める部分。新しい行が増えなくなるまで繰り返されます。・自分自身(kaisou)を参照できるのは、後ろ側だけです。

★止まる条件

新しい行が 0 件になった時点で終わります。逆に言えば、データに循環(A の親が B、B の親が A)があると永久に止まりません。実務では深さの上限(WHERE level < 100 など)を入れて保険をかけます。

★UNION ALL と UNION: 再帰側は UNION ALL を使うのが基本です。UNION は毎回重複を取り除くため余分な処理が入りますし、重複の除去が終了条件に影響します。

よくある間違い

①起点の絞り込みを書き忘れ、全行が階層 1 になる。②再帰側で自分自身ではなく元の表だけを参照し、1 段しか進まない。③RECURSIVE を書き忘れる(PostgreSQL では自己参照ができずエラーになります)。

根拠(一次情報)