部署の階層をたどる
busho テーブルの親子関係(parent_busho_id)をたどって、すべての部署の階層を求めてください。最上位の部署(親を持たない部署)を階層 1 とし、その配下を 2、さらにその配下を 3 とします。列は「部署名, 階層」の順、階層の小さい順に並べ、同じ階層のときは部署番号(busho_id)の小さい順にしてください。
この書き方が使えない製品があります そのまま使える: PostgreSQL / MySQL / MariaDB / SQLite
- SQL Server では使えません(WITH RECURSIVE(再帰))
- Oracle Database では使えません(WITH RECURSIVE(再帰))
未確認: IBM Db2
- SQL Server と Oracle では RECURSIVE というキーワードを書きません。WITH だけで書き、自分自身を参照すると再帰になります。
- Oracle には CONNECT BY という独自の書き方もあります。MySQL は 8.0 以降、SQLite は 3.8.3 以降で再帰が使えます。
- 打ち切る条件を書き忘れると止まりません。UNION ALL の下側に、必ず終わりの条件を入れてください。
この問題で使えるテーブル(名前をタップすると入力できます)
7 行
| 列 | 型 | NULL |
|---|---|---|
| 🔑 | int | 不可 |
| text | 不可 | |
| int | 可 |
データを見る(先頭 5 行)
| busho_id | busho_name | parent_busho_id |
|---|---|---|
| 1 | 経営 | NULL |
| 2 | 開発 | 1 |
| 3 | 営業 | 1 |
| 4 | 管理 | 1 |
| 5 | 基盤 | 2 |
18 行
| 列 | 型 | NULL |
|---|---|---|
| 🔑 | int | 不可 |
| text | 不可 | |
| int | 可 | |
| int | 可 | |
| numeric(10,0) | 不可 | |
| date | 不可 | |
| date | 可 |
データを見る(先頭 5 行)
| shain_id | name | busho_id | joushi_id | salary | hired_on | taishoku_on |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 鈴木 | 1 | NULL | 980000 | 2014-04-01 | NULL |
| 2 | 佐藤 | 2 | 1 | 720000 | 2016-10-01 | NULL |
| 3 | 田中 | 2 | 2 | 520000 | 2019-04-01 | NULL |
| 4 | 中村 | 2 | 2 | 530000 | 2020-04-01 | NULL |
| 5 | 小林 | 2 | 2 | 445050 | 2024-04-01 | NULL |
解説
結論
深さが決まっていない階層をたどるには WITH RECURSIVE を使います。
★なぜ結合では書けないのか: 「親をたどる」を JOIN で書くと、1 段ぶんに 1 つの JOIN が必要です。3 段なら 2 つ、5 段なら 4 つ。つまり階層の深さを SQL を書く時点で知っている必要があります。組織図やカテゴリのように深さが変わりうるデータでは、この前提が成り立ちません。再帰は「増えなくなるまで繰り返す」ので、深さを知らなくても書けます。
★形の読み方
・UNION ALL の前 … 起点(ここでは親を持たない部署)。1 回だけ評価されます。・UNION ALL の後 … 「いままでに見つかった行」と元の表を結合して 1 段進める部分。新しい行が増えなくなるまで繰り返されます。・自分自身(kaisou)を参照できるのは、後ろ側だけです。
★止まる条件
新しい行が 0 件になった時点で終わります。逆に言えば、データに循環(A の親が B、B の親が A)があると永久に止まりません。実務では深さの上限(WHERE level < 100 など)を入れて保険をかけます。
★UNION ALL と UNION: 再帰側は UNION ALL を使うのが基本です。UNION は毎回重複を取り除くため余分な処理が入りますし、重複の除去が終了条件に影響します。
よくある間違い
①起点の絞り込みを書き忘れ、全行が階層 1 になる。②再帰側で自分自身ではなく元の表だけを参照し、1 段しか進まない。③RECURSIVE を書き忘れる(PostgreSQL では自己参照ができずエラーになります)。
根拠(一次情報)
- PostgreSQL 18 マニュアル: WITH 問い合わせ(再帰問い合わせ)一次情報・確認 2026-07-28
- MySQL 8.4 リファレンス: 再帰的共通テーブル式一次情報・確認 2026-07-28