コマンド道場
WITH 句難易度 ★★★★

同じ集計を 2 度使う(WITH)

取消されていない受注(status が 'done')について、顧客ごとの売上合計(数量 × 単価 の合計)を求め、そのうち「全顧客の売上合計の平均」を上回る顧客だけを取り出してください。平均を求める母集団は、売上がある顧客だけです。列は「顧客名, 売上合計」の順、売上合計の高い順に並べてください。

主要 7 製品で通用 そのまま使える: PostgreSQL / MySQL / MariaDB / SQLite / SQL Server / Oracle Database / IBM Db2

製品ごとの対応表(実測)を見る

  • WITH で名前を付けた結果は、その問い合わせの中で何度でも参照できます。入れ子の副問い合わせより読みやすくなります。
  • MySQL は 8.0 以降、SQLite は 3.8.3 以降で使えます。
● 起動中…

この問題で使えるテーブル(名前をタップすると入力できます)

10

NULL
🔑int不可
int不可
date不可
text不可
データを見る(先頭 5 行)
juchu_idkokyaku_idjuchu_onstatus
100112025-11-05done
100222025-11-18done
100312025-12-02done
100432025-12-09cancel
100542025-12-24done

17

NULL
🔑int不可
🔑int不可
int不可
int不可
numeric(10,0)不可
データを見る(先頭 5 行)
juchu_idgyo_noshohin_idsuryotanka
10011120180
10012230120
100214223800
100225118500
10031644200

5

NULL
🔑int不可
text不可
text
date不可
データを見る(先頭 5 行)
kokyaku_idkokyaku_nameprefcreated_on
1青葉工業東京都2024-05-10
2白樺物産大阪府2024-08-01
3黒松システム東京都2025-01-15
4赤坂商会NULL2025-03-20
5三田商事愛知県2025-06-01

7

NULL
🔑int不可
text不可
text不可
numeric(10,0)不可
データを見る(先頭 5 行)
shohin_idshohin_namecategoryprice
1ノート文具180
2ボールペン文具120
3付箋文具250
4デスクチェア家具24800
5書棚家具18500

解説

結論

同じ集計を 2 か所で使いたいときは WITH(共通表式)で名前を付けます。

なぜ

派生表(FROM の中の副問い合わせ)でも同じことは書けますが、参照するたびに同じ SELECT を書き写すことになります。書き写した片方だけを直してしまえば、表示している値と比較の基準がずれた答えが出ます。エラーにならないので気づけません。名前を 1 つ付けて 2 か所から参照すれば、この事故は構造的に起きなくなります。

★読む順序が変わります

WITH は「先に materialize する」という意味ではなく、あくまで名前付けです。ただし人が読むときは上から下へ「まずこれを作り、次にそれを使う」と読めるようになるため、入れ子の副問い合わせより理解しやすくなります。集計が 3 段 4 段と重なる問い合わせでは、WITH を並べて書くのが定石です。

★母集団に注意

この設問の「平均」は、売上がある顧客だけの平均です。受注が 1 件も無い顧客を 0 円として母集団に入れると平均が下がり、結果が変わります。何を母集団にするかは設問(=業務の要件)が決めることで、SQL が決めることではありません。

⚠️ PostgreSQL では、WITH の中に INSERT / UPDATE / DELETE を書くこともできます(データ変更を伴う共通表式)。これは製品差が大きい機能なので、可搬性が必要な場面では避けてください。

よくある間違い

①同じ集計を 2 回書いて片方だけ直す。②平均・合計・最大を取り違える。③WITH の中に条件を書き忘れる。

根拠(一次情報)