同じ集計を 2 度使う(WITH)
取消されていない受注(status が 'done')について、顧客ごとの売上合計(数量 × 単価 の合計)を求め、そのうち「全顧客の売上合計の平均」を上回る顧客だけを取り出してください。平均を求める母集団は、売上がある顧客だけです。列は「顧客名, 売上合計」の順、売上合計の高い順に並べてください。
主要 7 製品で通用 そのまま使える: PostgreSQL / MySQL / MariaDB / SQLite / SQL Server / Oracle Database / IBM Db2
- WITH で名前を付けた結果は、その問い合わせの中で何度でも参照できます。入れ子の副問い合わせより読みやすくなります。
- MySQL は 8.0 以降、SQLite は 3.8.3 以降で使えます。
この問題で使えるテーブル(名前をタップすると入力できます)
10 行
| 列 | 型 | NULL |
|---|---|---|
| 🔑 | int | 不可 |
| int | 不可 | |
| date | 不可 | |
| text | 不可 |
データを見る(先頭 5 行)
| juchu_id | kokyaku_id | juchu_on | status |
|---|---|---|---|
| 1001 | 1 | 2025-11-05 | done |
| 1002 | 2 | 2025-11-18 | done |
| 1003 | 1 | 2025-12-02 | done |
| 1004 | 3 | 2025-12-09 | cancel |
| 1005 | 4 | 2025-12-24 | done |
17 行
| 列 | 型 | NULL |
|---|---|---|
| 🔑 | int | 不可 |
| 🔑 | int | 不可 |
| int | 不可 | |
| int | 不可 | |
| numeric(10,0) | 不可 |
データを見る(先頭 5 行)
| juchu_id | gyo_no | shohin_id | suryo | tanka |
|---|---|---|---|---|
| 1001 | 1 | 1 | 20 | 180 |
| 1001 | 2 | 2 | 30 | 120 |
| 1002 | 1 | 4 | 2 | 23800 |
| 1002 | 2 | 5 | 1 | 18500 |
| 1003 | 1 | 6 | 4 | 4200 |
5 行
| 列 | 型 | NULL |
|---|---|---|
| 🔑 | int | 不可 |
| text | 不可 | |
| text | 可 | |
| date | 不可 |
データを見る(先頭 5 行)
| kokyaku_id | kokyaku_name | pref | created_on |
|---|---|---|---|
| 1 | 青葉工業 | 東京都 | 2024-05-10 |
| 2 | 白樺物産 | 大阪府 | 2024-08-01 |
| 3 | 黒松システム | 東京都 | 2025-01-15 |
| 4 | 赤坂商会 | NULL | 2025-03-20 |
| 5 | 三田商事 | 愛知県 | 2025-06-01 |
7 行
| 列 | 型 | NULL |
|---|---|---|
| 🔑 | int | 不可 |
| text | 不可 | |
| text | 不可 | |
| numeric(10,0) | 不可 |
データを見る(先頭 5 行)
| shohin_id | shohin_name | category | price |
|---|---|---|---|
| 1 | ノート | 文具 | 180 |
| 2 | ボールペン | 文具 | 120 |
| 3 | 付箋 | 文具 | 250 |
| 4 | デスクチェア | 家具 | 24800 |
| 5 | 書棚 | 家具 | 18500 |
解説
結論
同じ集計を 2 か所で使いたいときは WITH(共通表式)で名前を付けます。
なぜ
派生表(FROM の中の副問い合わせ)でも同じことは書けますが、参照するたびに同じ SELECT を書き写すことになります。書き写した片方だけを直してしまえば、表示している値と比較の基準がずれた答えが出ます。エラーにならないので気づけません。名前を 1 つ付けて 2 か所から参照すれば、この事故は構造的に起きなくなります。
★読む順序が変わります
WITH は「先に materialize する」という意味ではなく、あくまで名前付けです。ただし人が読むときは上から下へ「まずこれを作り、次にそれを使う」と読めるようになるため、入れ子の副問い合わせより理解しやすくなります。集計が 3 段 4 段と重なる問い合わせでは、WITH を並べて書くのが定石です。
★母集団に注意
この設問の「平均」は、売上がある顧客だけの平均です。受注が 1 件も無い顧客を 0 円として母集団に入れると平均が下がり、結果が変わります。何を母集団にするかは設問(=業務の要件)が決めることで、SQL が決めることではありません。
⚠️ PostgreSQL では、WITH の中に INSERT / UPDATE / DELETE を書くこともできます(データ変更を伴う共通表式)。これは製品差が大きい機能なので、可搬性が必要な場面では避けてください。
よくある間違い
①同じ集計を 2 回書いて片方だけ直す。②平均・合計・最大を取り違える。③WITH の中に条件を書き忘れる。
根拠(一次情報)
- PostgreSQL 18 マニュアル: WITH 問い合わせ(共通表式)一次情報・確認 2026-07-28
- PostgreSQL 18 マニュアル: 集約関数一次情報・確認 2026-07-28